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インプラントとは
失ってしまった歯を補うための治療法の一つとして最近よく聞かれる「インプラント」。画期的な歯科治療の方法としてよく耳にされるのではないでしょうか。 でも、言葉は知っているけど詳しくはわからない。という方や手術って恐いんじゃないの?という方も多いのではないのでしょうか。
「インプラント(implant)」とは、「埋める、植立する」ことを意味する言葉です。医療の世界では整形外科の人工関節などのことを、歯科の世界では歯を失ったところに人工歯根を骨に埋め込む治療のことをいいます。
ほぼ100%に近い純チタンで出来た人工歯根を歯のなくなった部分の骨に埋め込みます。その上に歯を作りますので、もう一度ご自分の歯が蘇るようなものです。また、失った部分のみを治療する方法ですので他の歯に負担をかけることもありません。
インプラントの構造
3つの部位からなる構造
構造としては、おおむねフィクスチャー(歯根部)、アバットメント(支台部)、上部構造の三つに分けられます。
フィクスチャー(歯根部)
直接、歯槽骨の中に埋められる部分で、チタンかチタン合金で作れらています。太さは約4mm、長さは約1cm位です。チタンは、非常に生体親和性が高いため、金属アレルギーの方も安心して治療が受けられます。
アバットメント(支台部)
フィクスチャーの上に取りつけられる部分で、セラミッククラウン等の上部構造を支える役割を果たします。通常チタンかチタン合金製ですが、審美性に優れたセラミック製のものもあります。
上部構造補綴物(人工歯)
上部構造補綴物は、白い素材が主となります。白い歯の素材としては、内側に金属の裏打ちのあるメタルボンドと、セラミックだけでできているオールセラミックスなどがあります。
インプラント治療のメリット
1.自然な歯のように噛める
インプラント治療は天然歯の状態の80%近くまで噛む力が回復するといわれています。自分の歯と同じように何でも噛め、食事などの不自由さから解放されるのです。
噛む力だけでいえば、総入れ歯の場合は健康な時の20%まで機能を回復できれば良いほうといわれています。インプラント治療は歯だけでなく、失った歯根まで再生するわけですから、歯を失う前と同様に何でも噛めるようになります。
2.見た目が綺麗
見た目が自分の歯とほとんど同じように綺麗に仕上がり、審美的にも優れています。 歯は、1本失うだけでも審美性が崩れ、身体全体のバランスにも悪影響を及ぼしてしまいます。
従来の治療法である入れ歯では金具が見えてしまったり、審美性という観点からは多くは期待できませんでしたが、インプラントにおいてはそのような問題を解決することが出来ます。
3.違和感がない
インプラント治療は、人工歯根を埋め込むことによって失った歯を補う治療ですので、入れ歯が合わず口の中が痛い、違和感があるということもありません。
4.食事が楽しめる
入れ歯では、味覚が低下したり、熱を感じづらくなってしまうため喉をやけどしてしまったりということもありました。インプラント治療は、自分の歯とほとんど同じ状態になりますので、味覚が低下したり喉をやけどしてしまう心配はありません。
5.話しやすい
入れ歯が合っていなかったりすると発音に支障をきたし話しづらかったり、入れ歯がはずれてしまうなんてこともありますが、歯根から再生するインプラント治療では、そのようなことはまずありません。
6.周りの健康な歯への負担が少ない
インプラント治療は、歯を失った部分のみを治療しますから、ブリッジのように両隣の健康な歯まで傷つけてしまうこともありません。
両隣の健康な歯まで削ってしまうと、その健康な歯までむし歯になってしまう可能性が高くなります。健康な歯は、そののまま残したいという方には最適な治療法です。
インプラント治療のデメリット
1.保険適用外診療
インプラント治療は、保険適用外の自由診療になります。インプラント治療に必要とされる医療機器、材料なども高価なものが多いため、治療費も高額になってしまいます。
※ただし、インプラント治療は高額治療と認められますので、確定申告の際に申請すれば医療費控除を受けることができます。
2.治療期間が長い
インプラント治療には、厳密な検査・診断、それに伴う治療計画が必要不可欠です。また、手術を受けた後もフィクスチャー(インプラント体)が骨と結合するまでに3ヶ月から6ヶ月ほどの時間を必要とします。
3.誰でも受けられるわけではない
糖尿病・高血圧などで、その病気の状態によって手術に危険をともなう恐れがあるときは治療ができないことがあります。糖尿病の場合、細菌の侵入に対して抵抗力が落ちるため、治療後に歯周病になる確率が高くなりますが、糖のコントロールができていれば治療は可能です。
高血圧の場合も一般的に術後の腫脹が起こりやすくなりますが、降圧剤等を用いて血圧がコントロールできていれば問題ありません。
※他にも内科的疾患をお持ちの方は、主治医と良く相談される事をおすすめいたします。
その他の治療法との比較
インプラント | ブリッジ | 入れ歯 | |
特徴 | 口腔内の骨に人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に新しい歯を作り、被せる | 人工の歯を両隣の歯にかぶせる冠と一体で作り、両隣の歯を土台にして人工歯を支える | 人工の歯を歯茎に見立てた義歯床の上にくっつけ、バネで自分の歯に引っかける |
メリット | ・咬み合わせの安定を長期間保つことができる。 ・失った歯の数が多い場合にも咀嚼能力を回復できる。 ・健康な歯を犠牲にする必要がない。 ・自分の歯と同じように見える。 ・失った部分のアゴの骨がなくなるのを防ぐ。 ・適切にケアすれば半永久的に使用可能。 |
・自然の歯と同じような外観を回復することが出来る。 ・自分の歯と同じように咀嚼することが出来る。 ・咬み合わせを回復することができる。 |
・短期間であれば、咀嚼機能をある程度回復することが出来る。 ・比較的短期間のうちに機能回復することが出来る。 ・アフターケアが簡単に出来る。 |
デメリット | ・治療期間が長くかかる。 ・誰でも受けられるわけではない。 ・他の治療と比べると治療費が高い。 ・歯科医師に高度な熟練、滅菌システム、精度の高い技巧操作などが必要である。 |
・土台となるしっかりとした歯が両側にないと出来ない。 ・失った歯の数が多いと治療できない。 ・土台となる健康な歯を削らなければならない。 ・土台にした歯に負担がかかる。 ・清掃性が悪くケアしにくいので、歯周病になりやすい。 ・セラミックを使った審美性の回復には保険の適用を受けることが出来ない。 |
・新たに歯を喪失する危険性が増す。 ・長期間の使用によりアゴの骨が次第に失われる。 ・数年ごとに作りかえや調整が必要。 ・安定した咬み合わせを長期間維持することが出来ない。 ・装着による違和感が生じやすい。 ・自然な外観が損なわれることを避けられない。 ・発音が思うように出来ない場合がある。 ・アゴの骨がやせた人の場合は安定感が得られにくい。 |